出典:http://moonlight-movie.jp
グリーンブックで完全にハマーシャラ・アリのファンになったので、アリの過去作の映画「ムーンライト」がHuluで視聴可能（2019年3月時点）だったので見てみました！
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まず一言で表すと、
高品質なボーイズラブ。芸術力の高い映像でマイノリティーな題材にも関わらず非常に見入ってしまうような作品。
さすがアカデミー賞受賞作品！かなり面白い！
しかし、意外にも世間では「つまらない」感じる人もいるみたいですね。
そういった方々に対する物申し記事です。
では早速、解説していきます！
※以下若干のネタバレを含みます。まだ観ていない方はご注意ください。
「ムーンライト」がつまらないという意見
ムーンライトがつまらないという意見を持つ人たちの意見をざっとまとめてみました。
ネットでの評価を調べたところ、
・物語が薄い
・LGBTが苦手
・フアンの死因がわからない
・もはや全体的に薄い
大体このような意見がほとんどでした。
わるいけど、鼻で笑っちゃいましたね。
このような意見を述べる人はいかんせんセンスがないですよ。
たぶんムーンライトがつまらないと感じる層は
靖国神社よりディズニーランドの方が楽しいよ！！とか言っちゃうタイプなんだと思う。
例えが下手でごめんやけど、僕が何が言いたいかというと、
ディズニーと靖国を同じ土俵で見てはいけないってこと。
たぶん「ムーンライト」をつまらないと言っている人は「ムーンライト」に起承転結があってびっくりするようなオチ、ハッピーエンド、バッドエンド。そんな「ザ・興行映画」みたいなのを期待していたのではないだろうか？
ムーンライトはそういう映画じゃないですよ。
ムーンライトはLGBT、人種差別を訴えかける社会問題を扱った映画なんですよ。
だから物語のストーリー性なんて必要ないんですよ。その場で起きている様を映すだけでいいんです。
要はフィクションだけどドキュメンタリーみたいな映画なんです。だから内容なんて薄くて結構なんですよ。
例えばだけど、バックトゥザフーチャーとマイケルジャクソンのThis is itどっちが面白い？と言われても、どちらも毛色が真反対すぎて評価できませんよね。
つまらないと言っている層はエンタメのフィルターを通して「ムーンライト」を評価している気がして仕方がないんですよね。
それって本当に視野が狭い。
芸術力の高い映像がLGBTをぼかす
ムーンライトは本当に映像が綺麗だし、カメラワークも独特で見ていて飽きない。まるでアートを見ているよな気分にさせてくれる。
たぶんムーンライトがつまらないって言っている層の人たちも映像の綺麗さは認めてくれている人がほとんどだと思う。
この映像の綺麗さはLGBTをぼかす役割を持っていると僕は思うんですよ。
それはどういう事かというと、LGBTって世間ではまだ理解されていないですよね。
だから、海辺での男同士のキスシーンが気持ち悪いとかそういった意見が目立っていた。
たしかに分からなくはない。僕も理解度の低い方の人間だからそのシーンを見たときは目を覆いたくなった。しかし、なぜか見入ってしまったんですよね。
いや、こういうと誤解を生むかもしれないが、決して男に目覚めたわけではないですよ。
そういう目を覆ってしまうようなシーンでも、海辺の映像が綺麗すぎて見れてしまうんです。
しかも、BGMがない事がより一層芸術性を高めたし、リアルでもあった。
要するに、監督は目を覆いたくなるような題材をどのようにして理解がない者に見てもらうか？ということを考えていたのではないかと僕は思いますね。
フアンの死んだ理由なんてどうでもいい
フアンが死んだ理由を明確にしろ！とつまらない派は言っていますが、フアンの死んだ理由はどうでもいいんですよ。
これは隠す美学ですよ。
僕もフアンはなんで死んだんだろう？とぶっちゃけ思いましたよ。
でもね、フアンが死んだ理由が明確になっていない事でフアンが死んだ理由は何なのか？と想像を掻き立てるわけです。
その想像をするという行為自体がもはや芸術。芸術は想像する事なんですよ。
ムンクの叫びはなぜ叫んでいるのかなんてわかりませんよね。
でも、自分の中でこの人はこうこうで叫んでいるなんて想像すると思います。
フアンの死はまさにそういうこと。
治安が悪い地区だから狙われて死んだ。病気で死んだ。事故で死んだ。各々で想像してくださいって事です。
まとめ
ムーンライトはエンタメの脳みそで見てはいけません。
スティーブンスピルバーグが作るような映画ではないのです。
ここまで言っても内容が薄いだとかいう人は、京料理食ってまずいとか言っちゃう層だと思うので、もう相手にしません。
美術館の芸術作品を見るような視点で見るのが本当の「ムーンライト」の嗜み方なんだと思います。
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